晴天。
山の神さま、大山祇神を降臨していただく神事から始まった。
青空には龍が舞い上空を回転していた、と楽農会代表の瀬戸龍介さんが言った。
ほんとねぇ、今までも龍神さんが来てくれたことはあったけど、こんなことは今までなかったね。と奥さんのイレーヌさんが言う。
まるさんが来たからかな?
いやいや、12年間もこの楽農会を続けてこられたからじゃないですか?
そうか、そうだな! 12年、一つのサイクルやれたからお祝いに龍神さんも来てくれたんだ!
と、瀬戸さんが満面の笑顔で喜んだ。

サイコーだった。
きっと楽しいに違いないとは思っていたけど、想像をはるかに超えた素晴らしい会だった。
今年は土土の年だから、裸足で歩き、大地に大の字で寝転がった。
あんまり氣持ちよいので、そのまましばし寝てしまった(笑)
朝一の飛行機で九州から東京に戻り、埼玉まで行ってるワケだから。しかもファスティング6日目(笑)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
完全無農薬で田んぼをつくり、一般の人にも参加して農業の大切さ、たのしさを多くの人に知って欲しいと思いつき、始めたのが12年前。
はじめは参加者もパラパラ。
何年かたった時に田んぼの近くに神社があるのに、神社は荒れた状態だった。
それを瀬戸さんがこれがダメなんだ!と氣づき、神官さんを探し、神事をきちんとしてから自体が変わった。
びっくりしたことがいくつも起こり始めたそうだ。
どう考えても、神さまが応援してくれているとしか思えない。
日本は、神の國である。
日本人は神さまからいただいたお米を大切に育て、それを生活の糧として調和して生きていく。
心を込めて作った米を感謝して食べる。
お米の一粒一粒には神さまが宿っているから、粗末にしないでいただくんだよ。
と、おばぁちゃんから教わった。
それがいつしか、わからなくなってしまった。
米、野菜、魚も、私たちが食べているものは、大地と海と空からいただいたもの。
命あるもの。
他者の命をいただき、自分の命を長らせる。
食べているものに、感謝を感じられなくなったら、自分の命をも粗末にしていくことになる。
食べものは、ただの「モノ」じゃない。
命があり、そこには意識が宿っているのだ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
田んぼの泥の中に裸足ではいる。
ひんやりとして、ぬるぬるとした土。
この土をこねて床をつくり、そこに種を撒いていく。
種を蒔く時に一粒一粒の種をじっとみて、この種が頑張って育ってね、と声をかけて、撒いていく。
蒔くのだって、ただばら撒けばいいのではない。できる限り重なり合わないようにバランスよく撒いていく。人間社会でも同じでしょ。ギュウギュウづめの満員電車では息がつまる。お米さんだって同じこと。一箇所に重なり過ぎるようにまかれてしまったら、息がつまり芽がでないで死んでしまうお米さんもいる。
米づくりも人間と一緒なんだ!
感動した。たのしい。
みんなが満面の笑顔でいる。
小さな子ども連れで参加している家族もいる。
昼にはカマドでご飯を炊き、炊きたてのご飯とトン汁で昼ご飯をいただく。
私はファスティング中なので食べなかったけど、来年はいただきたい。
みんなが竹で弓矢をつくる。
竹を割って、麻ヒモを結び、弓にする。
竹の節をサンドペーパーで削り、羽をつけて矢にする。矢には一人ひとり願いごとを書く。
ここに参加している人はみな、天地彌榮の意味を知っているので、何も言わなくても多くの人が天地彌榮、天地弥栄と書いている。
種まきをした後に、この種が無事に実り今年も豊作になるように、そして世界が争いごとのない和する世の中であることを願い矢を放つのである。
自分で作った破魔矢を願いを込めてマトに当てる。
私はイベントのプロデューサーでもあったので、この会の素晴らしさが沁みるように解る。
神官さんを呼んでの場づくり。
矢づくりのための材料の調達。
稲を束ねてマトをつくる。
カマドでご飯を炊きトン汁の準備する。
全て手づくり。
なんと、ここまで用意してくれているのに、参加者の参加費は、一人わずか2,000円⁉︎
こんなイベントがもっともっと広がって欲しい。
こんな素晴らしいことを12年間も続けてくれた瀬戸さんに心から感謝をし、あらためて尊敬しました。
瀬戸さんと一緒にこの会を運営してくれている方々、陰で準備をしてくださった方々に心から感謝と尊敬の氣持ちで祈ります。
みなさんの感想、意見も聞かせてね。
今日も一日、あなたがたくさんの幸せを感じていられますように。